「入力の仕方がよくわからない」という方のために、ひとつずつご説明します。
年齢
そのままの年齢を入力します。FRAXは40歳〜90歳の方が対象です。
性別
「女性」か「男性」を選びます。
BMI(体格指数)
BMIは「体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)」で求められます。
かんたんな計算例:
- 身長155cm、体重50kgの方 → 50 ÷ 1.55 ÷ 1.55 = 約20.8
- 身長150cm、体重45kgの方 → 45 ÷ 1.50 ÷ 1.50 = 約20.0
- 身長160cm、体重55kgの方 → 55 ÷ 1.60 ÷ 1.60 = 約21.5
身長と体重は、健康診断の結果用紙に載っていることが多いです。最近の健康診断の結果が手元にあれば、BMIが記載されていることもあります。
下の計算ツールで、身長と体重からBMIを計算できます。計算した数値をそのままFRAXに入力してください。
質問1:骨折したことがあるか
聞かれていること: 大人になってから、軽い衝撃で骨折したことがあるかどうか。
「はい」にあてはまる例:
- 転んだだけで手首を骨折した
- 尻もちをついて背骨(脊椎)の圧迫骨折と言われた
- 立った高さから転んで太もものつけ根を骨折した
「いいえ」でよい例:
- 交通事故やスポーツの大きな衝撃で骨折した(これは「脆弱性骨折」ではありません)
- 子どもの頃の骨折のみ
「圧迫骨折」はレントゲンで偶然見つかることもあります。主治医から「背骨がつぶれている」と言われたことがあれば、「はい」にあてはまります。
質問2:ご両親が股関節を骨折したことがあるか
聞かれていること: お父さまかお母さまが、太ももの付け根(股関節)を骨折したことがあるかどうか。
「はい」にあてはまる例:
- 母が転んで「大腿骨骨折」で入院・手術した
- 父が高齢になって足の付け根を骨折した
「いいえ」でよい例:
- ご両親の骨折歴がわからない
- ご両親が股関節以外(手首や背骨など)を骨折した
はっきり覚えていなくても大丈夫です。「母が足の付け根の手術をしたかもしれない」という程度なら、次の診察で主治医に相談してみてください。
質問3:現在たばこを吸っているか
聞かれていること: 今現在、喫煙しているかどうか。
- 現在吸っている → 「はい」
- 過去に吸っていたが今はやめた → 「いいえ」
- 吸ったことがない → 「いいえ」
質問4:ステロイド薬を使っているか
聞かれていること: プレドニゾロン(プレドニン)などの飲み薬のステロイドを、現在使っている、または過去に3か月以上使ったことがあるかどうか。
「はい」にあてはまる例:
- 関節リウマチや膠原病でプレドニゾロンを長期間飲んでいる(いた)
- ぜんそくでステロイドの飲み薬を3か月以上飲んだことがある
「いいえ」でよい例:
- 吸入ステロイド(ぜんそくの吸入薬)だけ使っている
- ステロイドの塗り薬や点眼薬だけ使っている
- ステロイドの飲み薬を短期間(数日〜数週間)だけ使った
「ステロイド」にもいろいろな形があります。ここで聞かれているのは飲み薬(または注射)のステロイドを3か月以上使った場合です。吸入薬や塗り薬は含みません。お薬手帳を見ながら確認するか、主治医に聞いてみてください。
質問5:関節リウマチと診断されたことがあるか
聞かれていること: 医師から「関節リウマチ」と診断されたことがあるかどうか。
- 関節リウマチと診断されている → 「はい」
- 「関節が痛い」だけで診断名がわからない → 「いいえ」(主治医に確認)
- 変形性関節症(膝や股関節の「すり減り」)→ 「いいえ」(別の病気です)
「関節リウマチ」と「変形性関節症」は名前が似ていますが、別の病気です。迷ったら、お薬手帳やかかりつけ医の診療記録で確認してみてください。
質問6:二次性骨粗鬆症の原因となる病気があるか
聞かれていること: 骨粗鬆症の原因となりうる他の病気があるかどうか。
この項目がいちばんわかりにくいかもしれません。具体的には、以下のような病気が該当します。
| 該当する病気の例 |
かんたんな説明 |
| 1型糖尿病 |
若いころから発症するタイプの糖尿病(インスリン注射が必要) |
| 甲状腺機能亢進症 |
甲状腺ホルモンが出すぎる病気(バセドウ病など) |
| 早期閉経(45歳未満) |
45歳になる前に月経がなくなった |
| 慢性肝疾患 |
肝硬変など、肝臓の慢性的な病気 |
| 炎症性腸疾患 |
クローン病、潰瘍性大腸炎 |
迷ったら「いいえ」で大丈夫です。 この項目は、上に挙げた病気をお持ちの方以外は「いいえ」になることがほとんどです。
2型糖尿病(生活習慣に関連するタイプの糖尿病)は、ここでは「いいえ」になります。1型と2型の違いがわからなければ、主治医に確認してみてください。
質問7:アルコールを1日3単位以上飲むか
聞かれていること: 毎日の飲酒量が多めかどうか。
「3単位」とは、おおよそ以下の量です。
| お酒の種類 |
「3単位」にあたる量 |
| ビール |
中瓶(500ml)約1.5本 |
| 日本酒 |
約1.5合 |
| ワイン |
グラス約3杯(約375ml) |
| 焼酎(25度) |
約1合 |
- これより多く飲む方 → 「はい」
- これより少ない、または飲まない方 → 「いいえ」
「毎日ビール1本くらい」という方は「いいえ」で大丈夫です。「3単位以上」はかなり多い量です。
骨密度(任意・入力しなくても計算できます)
FRAXでは、大腿骨頚部(だいたいこつけいぶ)の骨密度を入力することもできます。
- 骨密度の値がわかる方 → 入力するとより正確な結果が出ます
- わからない方 → 空欄のまま「計算」を押しても大丈夫です
⚠️ 骨密度を入力するときの大切な注意点:
FRAXで使う骨密度は、国際基準(NHANES III)のTスコアです。日本の病院でよく使われる「YAM値」や「YAMベースのTスコア」とは数値の基準が異なります。そのまま入力すると、リスクが実際より高く計算されてしまうことがあります。
おすすめの対応:
- 骨密度の値がわからない場合は、空欄のまま計算しましょう
- 入力したい場合は、次の診察で主治医に「FRAXに入力できるTスコアを教えてください」と聞いてみてください
骨密度を入力しなくても、FRAXは十分に参考になる結果を出してくれます。無理に入力する必要はありません。