Phase 4: 折れても — 第16回
連載の進み具合16 / 22
加藤

整形外科専門医・加藤裕幸

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「一度折れたら、また折れる?」— 連鎖を断ち切る

一度骨⁠折すると、また折れるのではないかと不安になるのは、もっともです。でも、骨⁠折の連鎖は「あなたのせい」ではありませんし、止めることができます。


骨⁠折を経験された方から、よくこう打ち明けられます。

「先生、一度折れてしまって……。また折れるんじゃないかと思うと、こわくて」

その不安には根拠があります。背骨の骨⁠折が1つあると、次の骨⁠折のリスクが高まることが分かっています。ドミノ倒しのように、1枚目が倒れると次が倒れやすくなります。だから、ここで止めたいのです。

診察室で、医師がドミノが途中で止まる図を見せながら、年配の女性を励ますように説明している ドミノは、途中で止められます。最初の一回を、最後の一回にしましょう。

折れたのは、あなたのせいではありません

まず、これだけはお伝えさせてください。骨⁠折したのは、あなたが不注意だったからでも、努力が足りなかったからでもありません。骨がもろくなっていたから、軽い力でも折れてしまった。それだけのことです。

そのうえで、最初の骨⁠折は「骨を守りはじめる合図」でもあります。なぜ連鎖が起きるのか、止めるために何をするのかは、記事でくわしくお話ししています。

📖 「骨⁠折の連鎖」を止める — 最初の一回が、いちばん大切なサイン

「最初の2年」が、いちばんの勝負どころ

連鎖について、ひとつ知っておいていただきたいことがあります。骨⁠折のあとの2年間は、次の骨⁠折がいちばん起きやすい時期です。

この2年間に骨密度の検査を受け、骨粗鬆症の治療を始めれば、その後の連鎖の多くは防げます。骨⁠折の治療(コルセットなど)と骨粗鬆症の治療は別のものです。壊れた壁を直すだけでなく、家全体を丈夫にする。その両方を、今始めましょう。

こわい話に聞こえたかもしれません。でも、連鎖は止められます。知って動けば、この先は変えられます。

今⁠日できること

今⁠日は、こう覚えておいてください。

「最初の一回を、最後の一回にする。そのために、検査と治療を始める」

骨⁠折をされた方で、まだ骨の検査を受けていなければ、次の受診で「骨粗鬆症の検査を受けたい」と伝えてください。次回は、骨⁠折のあとに訪れるもうひとつのつらさ、「心が沈む」気持ちについてお話しします。


この連載は一般的な情報提供を目的としたものです。診断や治療については、必ず主治医にご相談ください。

監修:加藤裕幸(整形外科専門医・日⁠本脊椎脊髄病学会指導医)

骨折連鎖予防
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