コラム 第5回:私は、なりやすい?|骨活ガイド
Phase 2: 調べる — 第5
連載の進み具合5 / 22
加藤

整形外科専門医・加藤裕幸

3分で読めます

「私は、なりやすい?」— リスクを確かめる

自分のリスクを調べてみたい。でも、知るのが少しこわい——その気持ち、よくわかります。でも「知ること」は、こわがるためではなく、備えるためのものです。


「先生、私って……骨粗鬆症になりやすいほうなんでしょうか」

外来でこう尋ねる方の声は、たいてい少しだけ小さくなります。本当は知りたい。でも、もし「なりやすい」と言われたら——そう思うと、聞くのをためらってしまう。とても自然なお気持ちです。

でも、安心してください。リスクを知ることは、不安を増やすためではありません。むしろ逆で、「どこに気をつければいいか」がわかると、漠然とした不安は小さくなります。

健康診断の案内を手に、検査を受けてみようかと前向きに考える女性 「知るのがこわい」を、「知って備える」へ。その一歩を、そっと後押しさせてください。

リスクには、2つの種類があります

骨粗鬆症のなりやすさには、大きく分けて2つの要因があります。

ひとつは、自分では変えられないもの——年齢、性別、体格、そして家族歴。もうひとつは、今日から変えられるもの——食事、運動、お酒やたばこなどの習慣です。

変えられない要因を知るのは、自分を責めるためではありません。「自分はどのくらい気をつけたほうがいいか」の目安にするためです。そして変えられる要因は、裏を返せば「今日から手をつけられるところ」でもあります。

どんな項目があるのか、ご自身でそっと確かめられるチェックリストを、記事に用意しています。

📖 骨粗鬆症になりやすい人 — リスクチェック

「お母さんのこと」、思い出してみてください

リスクの中で、見落とされがちなのに、とても大切な手がかりがあります。家族歴です。

もし、あなたのお母さまやおばあさまが、背中が丸くなっていた、身長が縮んでいた、あるいは太ももの付け根を骨折したことがある——もしそうなら、あなたも少し気にかけておく価値があります。骨の質や量には、受け継がれる部分があるからです。

「そういえば、母も背中が丸かった」——その記憶が、あなたの骨を守る大切なヒントになります。

お盆やお正月、ご家族が集まったときに、さりげなく聞いてみてください。それは詮索ではなく、自分とご家族の健康を守るための、やさしい会話です。

こわいのは、「わからない」から

人が何かをこわいと感じるのは、たいてい「正体がわからない」ときです。リスクをひとつずつ確かめていくと、こわさは「気をつけるポイント」という、扱えるものに変わっていきます。

今日できることは、ひとつ。

「知るのがこわい」を、「知って備えよう」に、そっと置きかえてみること。

チェックして気になる項目があったら、それは検査を受けるよい合図です。次回は、自分の体が出す「見た目のサイン」——背中の変化について、一緒に見ていきましょう。


この連載は一般的な情報提供を目的としたものです。診断や治療については、必ず主治医にご相談ください。

監修:加藤裕幸(整形外科専門医/東海大学医学部 医学教育学 教授)

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